トップへ戻る
トップへ戻る

書籍データへ戻る
読んだ本の分類
作家番号:D027 マイクル・ディブディン Dibdin, Michael
国籍:イギリス 生没年:1947〜
 
管理番号 書名 備考
D027-001 シャーロック・ホームズ対切り裂きジャック ホームズが切り裂きジャックと・・・(そのとおり)

  
管理番号:D027-001 42 シャーロック・ホームズ・ノベル
書名:シャーロック・ホームズ対切り裂きジャック 発行 1978年
原題:The Last Sherlock Holmes Story 河出文庫 テ3-1 
翻訳:日暮雅通 価格:¥880 ページ数:341P 装丁:文庫
イラスト:渡辺和雄
初版発行:04/2/20 購入:04/2/8
 題名を見ればわかる内容です。
 ホームズと切り裂きジャックを対決させる、という、誰でも考えそうなあまりにもベタなアイディアを臆面もなく使い、しかもコシマキ(本の帯ですな)に書かれているとおり、こんな結末が許されるのか、です。

 いやはや。

 ディブディン氏は、ミステリ作家としてこれ以後もかなり邦訳がでています。心惹かれるところもあります。
 しかし、デビュー作でこれをやっちゃうと、セイバーヘーゲンがバーサーカー作家の肩書きから逃れられなかったように、ハーバートがデューンの砂からもがき出るのに苦労したように(これらは良い方の例ですけどね)、ずっとこれに祟られてしまうのではなかろうか。少なくともぼくは、そのイメージでつい見てしまいます。
 「あ、あれを書いた作家だな」

 それでも、ホームズ・パロディとして高いレベルにあるとは思います。要所要所にちりばめられたうまい言葉も、ホームズのいかにもといった振る舞いも。

 でもねぇ。

 まあ、こういうのもあり、と考えればよろしいのでしょうな。ホームズ研究家を自認する方なら、一読の価値あり、かな。 (05/2/27)