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| 管理番号 | 書 名 | メ モ | |
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| M055-001 | 宇宙大作戦 謎の遺跡惑星 | 謎の遺跡の考古学調査に参加したエンタープライズの面々 | |
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Ver. 2.23 |
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| 管理番号：M055-001 | 10S 宇宙大作戦（STAR TREK） | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：宇宙大作戦 謎の遺跡惑星 | ISBN978-4-15-011133-2 C0197 | ||||||||
| 原題：STAR TREK: Windows on a Lost World （1993） | 翻訳者：斉藤伯好 | ||||||||
| ハヤカワ文庫SF1133 ウ1-46 早川文庫3802 | 価格：600Yen | ページ数：362P | 本のサイズ：文庫 | ||||||
| 初版発行：1996/2/29 | 購入：1996/2/25 | 表紙イラスト：金森達 | |||||||
 海外でもファンが多いスタートレック・シリーズで、この物語を書いてみたいと思うファンや作家は多いようです。中でも特にTOS、つまり最初のシリーズを題材にしたものは多い。これもその一冊。新しい映画「スタートレック」が公開され、新しいファンもできつつあるようです。それはそれで佳きかな。 たとえあの映画が、鐵太郎にとっては楽しむにはちと障害があるにしても、ね。 さて、時は恒星暦5419.4、といいますから、あとがきよりの孫引き情報ですが西暦2268年のこと。TOSの「悪魔の弟子たち」、「美と真実」の間ぐらいと推定されます。エンタープライズ号の「5年間ミッション」の3年目、新人チェコフ少尉が赴任してきた次の年にあたるのだそうな。 主人公となるのはお馴染みのメンバーですが、若いチェコフの奮闘ぶりもなかなかのものです。 エンタープライズ号は、かつて銀河系でも人口稠密星域であったダルシファー星団にある古代遺跡の調査を命ぜられます。通常の調査だけでなく、惑星ペレン9のネクスクァリー大学の、高名なアブドゥル・ラメッシュ・カウル博士率いる調査団20名が参加するとのこと。これは名誉と思ったのですが、どうも簡単にはいかないようです。 考古学調査団とエンタープライズのクルーとがペアを組むという事になって、一番参ったのは若いチェコフ少尉。宇宙連邦のテクノロジーは半分ロシア製だと言ってはばからない彼と組んだのが、女性上位主義者で故郷の惑星ジェリファこそが万物の源と信じて疑わないタリカ・ニャルという若手の筋骨たくましい女性考古学者。愚痴られたヒカル・スールー大尉と組んだのは、内気で愛想のないメレディス・ラシター博士なので、なんとも慰めようがない。 F9クラスの恒星であるカレタ星系の第4惑星の廃墟を調査対象として、発掘が始まります。ここにはいくつかの遺跡が残っていますが、数十万年にわたって徐々に寒冷化が進み、中には不自然なほど破壊が進んでいるものもあります。いままで発掘された古代の歴史からすると、約十万年前のものと推定されました。 しかし、調査が進むととんでもないことがわかってきます。これは、十万どころかその倍、二十万年以上昔のものであり、この方面の最古の遺跡であるメズトリア遺跡の17万2500年前を大幅に上回るようです。 カークも加わった上陸班に一大事が起きがのは、この直後。古代のテクノロジーらしい遺物をいじっていたタリカ博士とチェコフがその中に吸収され、救援に行こうとしたカークと三人の保安要員もこの「窓」の中に飲み込まれてしまったのでした。 カークが気付いた時、彼の体は硬い甲羅と八本足の蟹のような生物となっていました。カークの精神はこの自分を＜クー！リクト＞と呼ぶ生物の、二つある脳のうちの上部脳の中に封じられてしまったらしい。小脳に当たるらしい下部脳に刺激を与えることである程度動けますが、何も情報のない状態で、しかもこの生物は極めて原始的なレベルらしい。救援に来たスポックらとのコミュニケーションもままならない。 やがてわかってきた、恐るべきこの世界の秘密。残虐と言うだけでは形容しきれない、すさまじい古代の＜クー！リクト＞文明。 TOS的な、意味のない恋愛潭が全くない、古代世界との奇妙な邂逅の物語です。 純粋にスタトレ世界にどっぷり浸りたい向きには不満が出そうな気もしますが、鐵太郎的には結構面白かった。（09/7/10） |