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ローダンNEO 001～008  Epoche 1 テラニア誕生編 Vision Terrania
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-001 | 10RN ローダンNEO 001巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：スターダスト | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012135-8 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Sternenstaub（2011/9/30） | 作家：フランク・ボルシュ | 翻訳者：柴田さとみ | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2135 ロ10-1 早川文庫8000 | 価格：700Yen | ページ数：304P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2017/7/25 | 購入：2017/7/21 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 1961年9月、ドイツで Perry Rhodan というSFシリーズが始まりました。舞台を10年後の1971年後として、月に初飛行するアメリカ宇宙パイロットが超文明を持った異星人と出会うという物語。それから数十年たち、シリーズ自体は山あり谷ありのようでしたがいまだに好評継続中です。しかし、設定それ自体が古びちゃったのは仕方ない。なにしろパンチカードの電子計算機の時代に始まった「未来の超科学の」物語ですから。その結果いろいろ書き手にも読み手にも不満が溜まります。そこにSTAR TREKがリブートするという話が舞い込んだそうな。そう、あの2009年の再起動映画。実はローダンものとスタートレックものは、日本では聞きませんがひそやかなライバル関係があったらしい。それに割りこもうとしたグレゴリー･カーンのキャップ・ケネディ・シリーズにもちらっと書かれていましたっけ。 で、こいつぁいい手だと思ったらしい。Die Zukunft beginnt von vorn. というキャッチフレーズを掲げて舞台を近未来に移したローダンNEOが始まったのは、オリジナルシリーズから半世紀後の2011年9月。 でも売れるんか、それ？ という疑問を考えて控えていたのかどうかわかりませんが、早川書房はそれからさらに6年後たって日本語版を刊行開始します。それがこれ。 鳴り物入りで登場しましたが、それって面白いんかねぇ、と思っていた鐵太郎は、とりあえず第一巻を買ってみました。 物語は、刊行時の2011年の四半世紀先、2036年6月19日から始まります。アメリカ合衆国ネヴァダ宇宙基地から打ち上げられる宇宙船は、むろん＜スターダスト＞。目的地はむろん、月。指揮官はむろん、ペリー・ローダン。 リブートですから。 しかし背景は、今の政情とテクノロジーに合わせて微妙に変化しています、むろん。 船長は空軍少佐ペリー・ローダン、37歳、独身。カリフォルニア大学バークレー校卒。「瞬間切替スイッチ」という異名をもつNASAでもっとも優秀なテストパイロット。 システム･アドミニストレーター兼副パイロットは空軍大尉レジナルド・ブル、36歳、独身。月周回飛行をはじめとする24度の宇宙ミッションを成功させたパイロット。 天文学者・搭載物管理技術者、クラーク・G・フリッパー大尉、32歳、恋人がヒマラヤで遭難中。 船医及び材料科学者、エリック・マノリ博士、46歳。細胞変質の分野の権威。数多くの周回軌道ミッションに参加してきたベテラン。 ミッションは、月の表側に設置された月面調査拠点、アームストロング基地からの通信が27日間にわたって途絶したため、なんらかのトラブルが発生したと考えられ、その救援ミッション──という事になっています。しかし、違う。 その通信途絶の原因として調査しているうちに、異星人の巨大な宇宙船の存在が確認されたのです。 であれば、アメリカ合衆国としては、世界各国の政情が不安定になり破滅への道を転げ落ちている今、それを他の国に譲ることなどできない。なんとかしなくてはならない。 たとえ、NASA最高のパイロットごとその宇宙船を破壊しなくてはならないとしても、他の超大国、ならずもの国家、テロリストたちに後れを取る訳にはいかない、と。 かくして＜スターダスト＞は、「爆竹」という不名誉なあだ名を持つ危険なNOVAロケットの上に乗り、さまざまな思惑を孕みながら月へ向かいます。そこで見たのは、なんと。 ここで旧作の「スターダスト計画」にほぼ沿った形でリニューアルされたローダンのお話が語られますが、それと平行して地球上で二つの物語が進みます。 一つは、過去に優れた業績を上げたらしいジョン・マーシャルという男。彼はストリート・チルドレンの収容施設を運営しています。この夢想的な運営者の思いと取り巻く環境は、かの「ちびっこハウス」みたいなもの、と考えればイメージとしては充分かと思うけれど、あのコミックとアニメをリアルで見た人なんて絶滅機種だろうからなぁ。もっといいたとえが思いつけないのは年の功というべきか。(どう考えても違うｗ) ここで養っている子供たちの中に、なんとも言えない特殊な能力を持っているらしい子供がいます。それに振りまわされるジョン・マーシャル自身も、人とはちょっと違った強い共感能力のようなものを備えているらしい。 旧作ではミュータント部隊の第一号となったマーシャルは、ここではどんな姿になるのか。 そして彼に接触してきた奇妙な老紳士、ホーマー･G・アダムズ。まるで測ったように、ぽんと二万ドル以上のちょうどこの施設が抱えている借金と同じ金額を寄付して、伊達直人のように(しつこいなｗ)去って行くこの男の正体は何者？ もう一つの物語は、NASAの飛行主任としてローダンらをバックアップするレスリー･パウンダーと、彼に接近してくるアメリカ国土安全保障省の諜報員と名乗るアラン・Ｄ・マーカント。パウンダーの目的は、国家の思惑よりローダンら第一線の宇宙飛行士を守る事ですが、いまこの瞬間の世界情勢を熟知しているマーカントの目的は何なのか。 月面に不時着した、直径約500メートルの級形宇宙船に入る事を許されたローダンとブル。
元祖ツンデレの令名高きトーラさんの激昂する姿も見られたし、もう言う事なし。
アメリカ海兵隊ばかりが天使になるアメちゃんＳＦにのめり込めないのは、昔この場面を見たからなんだろうし、今回もこのシーンが読めたよかった。 うん、次巻も買うからね。楽しませてくれよ。 解説 は、嶋田洋一さん。 ざっとこのシリーズの解説をすると共に、2007年に翻訳チームに入ってあわててローダンに〝目を通した〟ので、長年の読者に対しても途中で脱落した人たちにも、嫉妬めいた気持ちを持っていたことを語ってくれます。 そんな古強者でも、まっさらの人でも、このシリーズは楽しめるんじゃないかな、と。 （2017/7/30） 読書メーターの記録より 読了：2017/7/26 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-002 | 10RN ローダンNEO 002巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：テラニア | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012135-8 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Utopie Terrania（2011/10/14） | 作家：クリスチャン・モンティロン | 翻訳者：長谷川圭 | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2139 ロ10-2 早川文庫8032 | 価格：700Yen | ページ数：288P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2017/8/25 | 購入：2017/8/26 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 2036年6月27日の、ゴビ砂漠のど真ん中から始まります。顔を空に向けて目を閉じ、冷静そうな顔をしながらしかし心中ではこれからどうするか考えているのは、脱走兵となったペリー・ローダン元アメリカ空軍少佐。
彼らは、というかゴビ砂漠に着陸した往還船＜スターダスト＞は、その機体で月から運んで来たアルコン人クレストを守るための超科学的なエネルギー･シールドで物理的な攻撃からは守られていますが、同時に孤立していることは間違いない。 彼らの周囲は、中国軍の大軍が厳重に包囲しています。文字どおり、蟻一匹見のがさない重包。最初の、稚拙窮まりない正面攻撃が行われたあと包囲軍の司令官として赴任したバイ・ジュン将軍が全面的に指揮をとってからはなおさら。 しかしこの歴戦の前線指揮官は、一筋縄ではいかない。単なる中国軍の猛将という訳ではなく、何かを心に期しているらしい。地球外からもたらされたという超技術をどう考えればいいのか、この暴挙を行ったグループの指揮官ペリー・ローダンをどう考えればいいのか、しきりと考えているふう。
そしてアメリカ国土安全保障省から脱走したアラン・D・マーカント(Allan Donald Mercant)の逃避行。イガ・トゥロジエスキという超大型トラックの運転手との出会いと、彼の目的地。どうやら中国、そしてゴビ砂漠をめざしています。彼は、何を確信して、何をするためにゴビ砂漠に行くのか。この時点でははっきり示されません。 歴史の断片と称して、各章の末尾に、ヘルマン・ランケ教授という外の世界の異星人に関する評論によって諜報機関に拘束された人物と、彼の周辺のさまざまな人々の語りが描かれます。この教授は、＜スターダスト＞の行動をどうやって察知したのか。現代の不穏な政情の中で、世界の人々に何を伝えたいのか。 そしてローダンたちの本拠であるアメリカ合衆国では、こんな会話が交わされます。NASA飛行主任レスリー･パウンダーが呼び出されたホワイトハウスで、大統領スタンレー･ドラモンドは、こんな事をいう。
中国の将軍バイ・ジュンと交渉して医療診断装置を得たローダンは、症状が悪化したクレストを救おうと試みます。この装置の設計者がドクター・フランク･ハガードだと言うことは、旧作となんらかのリンクがあるのかも。 とりあえずクレストは小康状態にありますが、その間も中国軍のさまざまな手が伸びる。精神の糸が切れたクラーク･フリッパーの暴走もある。 ローダンの懇願によって、月の宇宙船から船長トーラが月から直径60メートルの巨大な〝搭載艇〟でゴビ砂漠に現れます。パニックにかられた中国兵の砲撃も意に介さず、たちまち高エネルギービームの斉射で制圧します。これがアルコン人のやり方か。 このトーラとクレストの、孤児のトーラを引き取って後援したという間柄が、なんとも人間的。 逃亡中のアラン・マーカントを捕らえたのは、一人の老人でした。ホーマー･ガーシュイン・アダムズと名乗ります。 彼は、ゴビ砂漠に今行くのは無駄だといいます。そしてもう一つ、驚くべきことを。我々は、特殊な能力を持ったミュータントであり、その能力を持って世界を救わなくてはならないと。ただし、自分たちだけではできない。 最後に言った言葉は、まずジョン・マーシャルという男を見つけよう、と言うこと。 何を言っているのだ、この人は。マーカントは当惑するばかり。 崩壊していく世界の中で、一部の社会は限界を超えてパニックに陥りつつあります。これを救う道はあるのか。 ローダンの決断はこの世界を変えられるのか。 ここでこの巻は終わり。まだまだローダン無双にはなりませんね。 解説 は、なし。第一シーズン刊行リストのみ。 （2017/9/3） 読書メーターの記録より 読了：2017/8/30 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-003 | 10RN ローダンNEO 003巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：テレポーター | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012144-0 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Der Teleporter（2011/10/28） | 作家：レオ・ルーカス | 翻訳者：鵜田良江 | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2144 ロ10-3 早川文庫8051 | 価格：700Yen | ページ数：288P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2017/9/25 | 購入：2017/9/23 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 表紙絵はレジナルド・ブルでしょうね。イメージからして。しかしこの絵だと、12頭身くらいのプロポーションなのか、極端な胴長なのか、判断に迷うところ。(笑)出張ビジネスマンのホテルの一室から始まります。さて寝ようとぼおっとしている彼の前に現れたものは、部屋中に輝く火花と三人の人影。ピストルを手に血相を変えているラテン系の太った少年と、左腕が途中までしかない華奢な少女、そして礼儀正しい言葉で話す年長の三人目の男。しかしその三人目は、服から大量の血を滴らせ、今にも気を失いそうな様子。 テレポート能力を発揮しつつあるシド・ゴンザレス、奇妙な治癒能力を持ったスー・ミラフィオーレ、そして他人の心の中が読めるジョン・マーシャルの逃避行。 この三人が逃げ回るのは、少年シドがなにかに怯えていたから。そのなにかとは、クリフォードという名前があるらしい。 マーシャルにかつて救いの手をさしのべたホーマー・G・アダムスとは、敵なのか、味方なのか、救い主なのか。アラン・マーカントはどうなのか。 このクリフォード、姓がモンタニーというのだろうか、と考えたのは秘密。でか頭の登場は旧作ではもっと先だけどね。 この、新たなミュータントの悪戦苦闘がこの本の一つの流れ。 もう一つは、ローダンの側のもの。 クレストの病状が悪化し、一刻を争う状態になります。しかし月にいるアルコン船のトーラとの連絡は、ゲームにうつつを抜かす乗組員のサボタージュでできない。絶望したローダンは、ある計画を建てます。 クラーク・フリッパーとエリック・マノリが、クレストを連れて脱出するという。現代の地球の科学技術をはるかに凌駕したアルコン製戦闘スーツによって。この作戦に、レジナルド・ブルは反論します。これは反対と言うよりリスクの呈示といったところ。参謀長の仕事、といえばいいのか。精神的に不安定なフリッパーに重要な使命を与え、しかもその後の行動を本人に自由に判断させるという。 ここで退場するのなら、フリッパーは旧作よりよい役回りを得た事になります。それもまた良し。
エリック・マノリの人となり、生き方、考え方が描かれるのもこの回。そして彼があの本の初版をお守りとしていつも持っているという筋金入りのオタクであると言うことも。 そして旧作では重要な初期メンバーとなったフランク・M・ハガードが、ノーベル賞を取りながらアフリカ僻地で医療に専念する医学者として登場。シュヴァイツァー博士がモデルでしょうか。 クレストの治療は成功するのか。 三つめのパートが、マイクル・フレイトたち。 かつて旧作では、このフレイトとデリングハウス、ニッセンの三人は重要な初期メンバーでしたが、キャラとしてはフレイトはローダンにかぶり、デリングハウスはブルの片落ちのような存在で、ニッセンに至っては幹部であるはずなのに影が薄かったもの。この三人にウィリアム・シェルドンという将校を加えた四人が宇宙船＜スターチャイルド＞で月に向かい、アルコン宇宙船を破壊する任務を行うことに。これによって彼らはNEOにおいては役が終わり、退場となるらしい。 そう、アルコン宇宙船＜アエトロン＞はここでもやはり破壊されます。 ここでこの回は終わり。未来はまだ見えてきません。 え？ トーラは今回一度も顔を出さなかったぞ？ どこにいるの？ 解説 は、なし。前巻と同じ、第一シーズン刊行リストのみ。 （2017/10/7） 読書メーターの記録より 読了：2017/9/30 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-004 | 10RN ローダンNEO 004巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：ヴィジョン | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012149-5 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Ellerts Visionen（2011/11/11） | 作家：ヴィム・ファンデマーン | 翻訳者：長谷川圭 | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2149 ロ10-4 早川文庫8068 | 価格：700Yen | ページ数：288P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2017/10/25 | 購入：2017/10/21 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 表紙絵はアルコン人クレスト・ダ・ツォルトラル。なによりその赤い瞳は、アルコン人のもの。クレストをこういう賢者スタイルで描くのは、今までなかったような気がする。奇妙な「彼」の姿を描いたのち、第一部が始まります。 まず、＜アエトロン＞のトーラと連絡が付かないことに気づいたローダンら。2036年6月30日のこと。 クレストの治療のためドームから出たマノリとの二人とも連絡が付かない。＜アエトロン＞と連絡が付かないこともあり、懸念が深まります。 月に漂着した＜アエトロン＞の中では、船長であるトーラが仮想ゲームにうつつを抜かし、覇気がまったくない乗組員に不満をつのらせています。なんとかまだ航宙能力を持つ直径16メートルほどの円盤形哨戒艇で、二人の若い乗組員と共にこの星系の探索に出ます。火星、金星、木星、土星。土星の衛星のひとつ、地球名でタイタンでアルコンの祖先が残したものらしいテクノロジーを発見します。この謎を解くのは後日とし、金星に向かったトーラ。 そこでなにを発見したのか。 第二部は、地球、ゴビ砂漠。アルコン技術によるエネルギードームの中で、建物の建造が進んでいます。アルコン製ロボットによって街が作られる様子。ローダンは、中国軍のひっきりなしの砲撃が続く中、アルコン技術で改造された＜スターダスト＞をふたたび発進させて月面の様子を偵察しようと考えます。 そして月面のパート。マイケル・フレイトが＜アエトロン＞を破壊した後、生きのびた四人の宇宙飛行士の彷徨。アメリカのコンラッド・デリングハウスとロッド・ニッセン、大ロシアのアレクサンダー・バトクーリンとダーリャ・モロソワ。もはや死を待つしかない彼らの頭上を、黒い影が通りすぎます。 ＜スターダスト＞が帰ってきたのか。彼らはその影を追い、破壊された異星人の宇宙船の傍らでレジナルド・ブルに出会うのですが、彼ら四人はこのアメリカの反乱者にどう対したのか。 そうそう、ここのレジナルド・ブルはブリーと呼ばれることが嫌いです。ふうん？ 第三部は人類発祥の地にて。エチオピアのキャンプにたたずむエリック・マノリ。ハガード博士がクレストの治療ができるのか、いまだにわかりません。しかし、回復はしたようです。 そのクレストが出会った不思議な男、クリフォード・モンタニー。彼は警戒すべき存在なのか、希望なのか。 第四部はゴビ砂漠。エネルギードームを包囲した中国軍の司令官、バイ・ジュン将軍。この、万能の中華人民共和国書記長に対しても秘密を持とうとする畏怖すべき男の描写と共に、ドームに対する彼の作戦の進行が描かれます。 第五部はミュンヘン。エルンスト・エラートの登場。このとき起きている驚天動地な出来ごとを「知っていた」男。それが、「ヴィジョン」。 自分にその奇妙な能力があることはうすうす感ずいていたものの、どうすべきなのかまだわからない。しかしなんどかヴィジョンによって「未来を見る」うちに、ゴビ砂漠にいるローダンの元に行かねばと考えるようになります。 すでに何万人もの群衆が中国軍の砲撃の中でエネルギードーム周辺に集まっている中で、エラートと彼と共に旅をした人々はローダンに会うことができるのか。 この巻は、これからの未来の展開に至る足場がためといったところか。この伏線がこれから本編をどう引っ張っていくのか、未来がどう転ぶのか、まだわかりません。 この巻も解説なし。前巻と同じ、第一シーズン刊行リストのみ。 （2017/11/18） 読書メーターの記録より 読了：2017/10/24 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-005 | 10RN ローダンNEO 005巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：ミュータント | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012154-9 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Schule der Mutanten（2011/11/25） | 作家：ミハエル・マルクス・ターナー | 翻訳者：柴田さとみ | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2154 ロ10-5 早川文庫8089 | 価格：700Yen | ページ数：272P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2017/11/25 | 購入：2017/11/26 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 今回の表紙絵は超脳力ミュータントのシド・ゴンザレスとスー・ミラフィオーレですね。彼らの、特にシドの物語が、この巻のメインテーマのひとつです。まずは、2036年7月8日、テラニアを囲む防御シールドの中にいるローダンから始まります。月から帰還する＜スターダスト＞が中国軍の砲撃で破壊されるという事態に驚愕する暇もなく、ブルが救出というか拉致というか、ともかく月から連れてきたアメリカの宇宙飛行士二人とロシアの二人をなんとか助け出します。 しかしローダンのところにはすでにクレストはおらず、月面の＜アエトロン＞は破壊され、防御バリアは崩壊寸前。そしていま、＜スターダスト＞が。
しかしローダンの元に、新たな人々が集うことになります．．． 少なくともその前兆が見えてくるのです。 イギリスの古風なアクセントで語るホーマー・G・アダムスは、ジョン・マーシャルと彼が連れていた少年少女、そしてアラン・Ｄ・マーカントらを集めます。彼の目的は何か、いまだはっきりしない。ペリー・ローダンと彼が起こすなにかに賭けているのか、とも思えるけれど、そんな刹那的なチャンスに未来を託すほど夢想家であるとも思えない。 そのアダムズが、協力者として別な人々を連れてきます。筋骨たくましい黒い肌のラス・ツバイ。太り気味の日本人ウリウ・セング。30歳前後かと思われる、はっと人目を引く女性アンネ・スローン。そしてさらに5人の人々。 アダムズは、さらにマーシャルとマーカントをふくめた全員を、異能者、ミュータントであるといいます。普通の人にはない能力を持った人々であると。そういう人々を長年のあいだに集めていたのだと。なんのために。
彼らがさぐったのは、シドの過去。チコというメキシコのどぶの中で生きていた少年が、どのように生き残ってシドとなり、ゴラチン博士の元で過ごすようになったのか。ゴラチン博士はミスタ・クリフォード・モンタニーの何なのか。 彼らを「保護」して「教育」してくれるアメリカ合衆国国土安全保障省とはいったいどんな組織なのか。 イワノヴィッチ・ゴラチン。イワン・ゴラチン。 彼らの目的はなんだったのか。 そして今、クリフォード・モンタニーの手の中におちたクレストとエリック・マノリ。彼らの運命は。 モンタニーの配下にいるタコ・カクタという青年。フクシマ原子力発電所の周辺で子供時代を過ごした男の正体は。 未来はまだ見えてきません。 そうか、こう言う流れで来たのか。旧作との違いはいろいろありますが。ローダンが新勢力を作って理想的な未来を作ろうとする過程は、かつての物語ではあまりにも簡単に行われますが、今回はそのあたりを執拗に描きます。 ホーマー・G・アダムスを軸としてミュータント部隊を作り、ペリー・ローダンの護衛部隊として彼の思想を支える、という考え方をしたのか。こういう道筋で第三勢力へ繋げようとしているのか。 作者ごとの色の違いでストーリーが破綻していると酷評する読者もいるようですが、これはこれで期待できるんじゃないかな。 この巻も解説なし。前巻と同じ、第一シーズン刊行リストのみ。この先もあとがきなしなの？？ （2017/12/16） 読書メーターの記録より 読了：2017/11/27 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-006 | 10RN ローダンNEO 006巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：ツインズ | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012159-4 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Die dunklen Zwillinge（2011/12/9） | 作家：フランク・ボルシュ | 翻訳者：鵜田良江 | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2159 ロ10-6 早川文庫8107 | 価格：700Yen | ページ数：288P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2017/12/25 | 購入：2017/12/21 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 表紙絵は中華人民共和国のバイ・ジュン将軍なのでしょうが、なんかイメージが違うような。というのは、中国などの文化圏では上に立つ者は人物としての大きさを示すため恰幅のいい体を示すことが多いのです。彼が部下や民衆の信望を集める人物だとしたいのなら、細身の姿では狷介さを強調してしまうようで、まずいんじゃないかと思われます。それとも、ハヤカワの編集室はそういう意図だと思っていいのかな？ 今回の邦題「ツインズ」とは、むろん双子のこと。旧シリーズでは双頭のミュータントだったイワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは、NEOでは双子として二人の人物に分かれます。シャム双生児として産まれ、子供の時に分離手術を受けた兄弟として。イワンとイワノヴィッチという名前にはいささか問題はあるけれど。 生まれは1987年4月29日。チェルノブイリの惨劇が起きた翌年であり、放射能によって遺伝子が変貌した一人。そして、特殊な能力を持ったミュータントとして育つ。 ここに出て来るのは、イワノヴィッチ・ゴラチンの方です。イワンはどうなったのかはだんだんに語られますが、生きているのかが疑問。 イワノヴィッチ・ゴラチンはアメリカ海兵隊の兵士としてアフガニスタンで戦い、クリフォード・モンタニーを友とします。ファンタジー小説が好きだったので、「アイバンホー」というあだ名がついた兵士でした。 彼はのちに、アメリカ国土安全保障省の一員として、アメリカの国土防衛のために超能力を持つ人々を徴用する任務に就くことに。この施設から脱走したのが、シド・ゴンザレス。 そうか、そういう展開だったのか。 こうして、のちにモンタニーが手駒として使う部隊の、つまり「敵」の方の姿がだんだんと露わになります。 その中の一人、テレパスのタチアナ・ミハロヴナは、NEOのオリジナルキャラクターの一人。彼女が捕らえられたクレストからさまざまな情報を読み取り、モンタニーに与えます。こうして「敵」はますます力を貯えることとなり、捕らえたクレストが宇宙をめざした目的、永遠の命を知ることとなったのでした。 そして、シドが属するようになった、ローダンに取り「味方」になるであろうような人々も。 テレポーターとしての能力を開花しつつあるシド・ゴンザレス。テレパスのジョン・マーシャル。片腕が途中までしかないスー・ミラフィオーレ。3.11で被災した母親を持つウリウ・セング。スーダン人のテレポーター、ラス・ツバイ。テレキネシスのアンネ・スローン。かつて国土安全保障省の諜報員だったアラン・マーカント。そして、謎のホーマー・G・アダムス。 ここで描かれるのは、自分たちの未来を、可能性を必死で信じて仲間たちを容赦なく駆り立て、ひとり苦闘するシド・ゴンザレスの焦り。 その焦りが、シドの暴走を招く。まだ準備はできていない、というアダムズやマーカントの声を振り切って、彼は仲間と共にゴビ砂漠のローダンの元に行こうとします。そこでジョン・マーシャルは、エネルギー・バリアの目のまえで、中国軍の司令官バイ・ジュン将軍の側近ヘ・ジャン＝ドンの心の中からとんでもない情報を読み取ります。 なんと上官の意志に逆らい、球形のエネルギー・バリアの下部、地下深く掘られたトンネルに核爆弾をしかけ、今にも爆発させようとしているらしい。バリアを取り巻くローダンの元に集まろうとした一般大衆だけでなく、包囲している中国兵までも巻き込んで爆発させ、バリアを破ろうというのか。 どうする。 そしてその影で、この惑星でもっとも大きな力を誇る合衆国大統領の陰謀も着々と進みます。 さあ、ローダンの明日はどうなる。 物語は、いっこうにローダン無双の宇宙活劇にはなりそうにありません。 でも、こんなまだるっこしい展開で語られる新しいローダンも、いいかもしれない。 この巻も解説なしで、第一シーズン刊行リストのみ。 （2018/1/11） 読書メーターの記録より 読了：2017/12/26 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-007 | 10RN ローダンNEO 007巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：エスケイプ | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012163-1 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Flucht aus Terrania（2011/12/23） | 作家：アルント･エルマー | 翻訳者：鵜田良江 | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2163 ロ10-7 早川文庫8119 | 価格：700Yen | ページ数：256P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2018/1/25 | 購入：2018/1/25 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 核爆発が起きたのは、テラニアを多うエネルギードームから遠く隔たったところ。何万という群衆は、これを自分たちを追い立てるため中国人が爆発させたと思い、接触すれば一瞬で燃え尽きるエネルギードームへ殺到します。 ローダンらは、これを中国軍司令官バイ・ジュン将軍による自分たちへの脅しであると受けとめます。何万という無辜の民衆を人質にした、死の脅迫だと。バイ・ジュン交渉相手として信用できそうだと思い始めていましたが、現実は現実。 月面で救助し、信頼を得たアメリカとソ連の四人の宇宙飛行士、ロッド・ニッセン、コンラッド･デリングハウス、アレクサンダー・バトゥーリン、そしてダーリャ・モロソワと盟友レジナルド・ブルに宣言します。シールドを開き、民衆を迎え入れると。 そしてローダンは、殺到する民衆と、それらに混じってテラニアに侵入してくる中国軍兵士の群れのなかで、敗北を覚悟します。とりあえず、今は。 彼は自分と共に「指名手配」されているレジナルド・ブルと二人で、アルコンのエンジンを搭載した小型二人乗り飛行機＜フェニックス＞でエネルギー･ドームを脱出します。 バイ・ジュン将軍は、部下の裏切りを見過ごした自分のミスであることで忸怩たる思いにかられています。そしてエネルギードームのシールドを解放することによって民衆の生命を救ったローダンの行動を評価するのでした。
彼は裏切り者の副官ヘ・ジャン＝ドンを逮捕させると共に、民衆を整理し危害を与えないよう命じます。そしてできうるなら無傷でローダンらを確保することも。北京に命ぜられているように捕虜とするのではなく、話し合うために。 ジョン・マーシャルにとって、この爆発は彼が保護している（つもりの）シド･ゴンザレスの決死行が成功したことのあかし。もしシドがいなければ、爆発はエネルギードームの真下で行われたはずだから。しかし、そのシドの行方はわからない。スーにすら、その存在は確認できない。爆発に巻き込まれたのだとすると、大変な悲劇。 せっかく築く事ができたバイ・ジュン将軍との紐帯も、実はその基礎はもろい。わずかな不審心でも、互いの思うところは一致していることがわかっていても、破綻しかねない。 オーストラリアに逃れたローダンとブル。彼らを人類の裏切り者と信じる狂信者の群れに捕まりますが、救い出してくれたのは謎の組織。そのリーダーは、ジェネラル･コスミック･カンパニーのホーマー・G・アダムスと書かれた名刺をローダンに出します。
ローダンの掲げた理想についていこうという人間が、本当にいるのか。彼らはそれを行うだけの力をもっているのか。 金星を探検に行っていたトーラは、そこで遭難します。この灼熱の惑星に、いったいなにがあるのか。 まさかそこに、古代アルコンの施設があったとは。そこで出会った生きているアルコン人の姿。 彼はリコと名乗ります。いったい何者なのか。 アメリカ合衆国に捕らえられ、人類の宇宙飛行士を殺した罪という異様な裁判によって断罪されようとしているクレストは、どうなるのか。ローダンらは、彼を救出することができるのか。 ようやくいろいろな糸が繋がってきます。来月の Vision Terrania の最終巻は、ローダン無双になるのかトーラ無双になるのかわかりませんが、明るい未来が見えてきたような。 この巻も解説なしで、第一シーズン刊行リストのみ。 （2018/2/15） 読書メーターの記録より 読了：2018/1/31 |
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Ver. 3.03 |
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| 管理番号：R500-008 | 10RN ローダンNEO 008巻 | 出版社：早川書房 | |||||||
| 書名：テラナーズ | Epoche 1 Vision Terrania | ISBN978-4-15-012163-1 C0197 | ||||||||||||||
| 原題：Die Terraner（2012/1/6） | 作家：フーバート･ヘンゼル | 翻訳者：長谷川圭 | ||||||||||||||
| ハヤカワ文庫SF2169 ロ10-8 早川文庫8135 | 価格：700Yen | ページ数：272P | 本のサイズ：文庫 | ||||||||||||
| 初版発行：2018/2/25 | 購入：2018/2/21 | Cover Illustration：toi8 Cover Design：岩郷重力+S.I |
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 地球温暖化で崩壊していく世界の描写から始まります。海岸線が徐々に浸食され、かつての沿岸都市が次々と水没していく中で、絶望していく人々。その上空を通過する、赤い金属でできた直径60メートルの巨大な球形の飛翔体。次の舞台は、アメリカ、ワシントンDCで行われる公判。異星人クレスト・ダ・ツォルトラルを殺人罪で裁く裁判。2036年7月14日。 どんな証人がいても、どんな弁護がされても、クレストを有罪にし処刑するための政治ショーであることは明白なこのセレモニーで、何があったのか。 ここで登場するアメリカ一のスター弁護士というふれ込みのウィリアム・ティフラー。前回からの登場ですが、見事な弁護を見せます。この場面、「スタートレックVI 未知の世界」で、クリンゴンの法廷で裁かれるカークらを弁護した、TNG時代のウォーフの祖先のクリンゴン人を連想します。意識していたのかな。このまま消えてしまうモブキャラなのか、ジュリアンの親族という設定なのか。 オーストラリアでホーマー・G・アダムスの一行に合流したローダンとブルは、ワシントンDCの部屋で目を覚まします。ここもGCC、アダムズが支配するジェネラル・コスミック・カンパニーの傘下の会社ビル。アダムズの集めたミュータントたちを動員してのクレストを救う作戦が進められます。 クレストは未来への希望であり、彼を中心にしてアルコン人と接触してその援助をえて人類を再統合しなければならない、というローダンの理想主義に、謎の英国老人アダムズはなぜ賛同したのか。 ローダンが掲げた頼りない希望に、多くの賛同する人々が現れたからなのか。
この裁判に、姿を隠していたクラーク・G・フリッパーが登場。ローダンへの思いが曖昧だった彼は、どのような姿を見せたのか。彼は検察側の証人として現れ、アメリカ政府からアルコン製戦争スーツを許可された姿で法廷に立ちます。 そして叫ぶ。
この時になり、ようやく金星からトーラが地球に戻ってきます。搭載艇＜トソマⅨ＞で狂気のように地球の大都市を破壊する彼女を止めたのは、彼女に忠実なアンドロイド、リコだったのか。脅迫され人質になったクレストだったのか。 クリフォード・モンタニーの意志を挫いたのは、ローダンではない。彼に使われ、彼の思いを理解し、彼に離反したミュータントたち。最後の引き金を引いたのがシドだったのは、いかにもそれらしい。 しかし最後にモンタニーの意志を引き継いだイワン・ゴラチンの超能力により、＜トソマⅨ＞は破壊されます。 すべてが終わったとき、世界はローダンの夢見た未来へ通じる道になりそうな様相となります。めでたい。 彼の手元に、もはや宇宙へ上がる手段はなく、アルコンの超科学もほぼ底をついていました。しかし不屈の男は言う。
未来はどうなるのか。ここで第一部は終了。 この巻も解説なしで、第一シーズン刊行リストのみ。 翻訳協力に 静川龍宗（クロノクラフト）という表記があるのに気がつきました。翻訳にもチーム以外のバックアップがあるんですね。 （2018/3/18） 読書メーターの記録より 読了：2018/2/23 |
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ローダンNEO 001～008